6/12身近な水環境調査の結果(北川と前川)
6月12日(土)全国の身近な川の一斉調査を、北川と前川で実施しました。一昨年まで、6月の第1日曜日に実施していましたが、今年も新型コロナウイルスの感染防止対策等の影響から、12日午後に実施しました。晴れ間もあった天気の中、北川かっぱの会の会員9名で、密度の濃い調査を実施しました。前半は、2グループに分かれて北川と前川のそれぞれ3地点での水の採取と流速やゴミなどの調査を実施し、後半は公民館で透視度や電気伝導度、パックテストなどを実施しました。
調査結果の概要は以下のとおりです。
北川のCOD濃度の推移 →
ダウンロード - 2021suisitutyousacodkitagawa.pdf
前川のCOD濃度の推移 →
ダウンロード - 2021suisitutyousacodmaekawa.pdf
北川と前川の流程の変化 →
ダウンロード - 2021suisitutyousa20zenntai.pdf
以下、コメントを記載します。
・今年は、特に前年と比較し水量が少なかったことなどから、COD濃度が例年並みとなり、また北川では透視度が低くなりました。
・COD(水に含まれる有機物の量を示し、値が大きいほど水が汚れていることを示します。CODが1mg/l以下でイワナが棲息することができ、1~2㎎/lで雨水と同じくらい、3㎎/l以下でアユが棲息することができますが、2㎎/l以上~5㎎/l未満はやや汚れた水であると言われています) →今年は、COD濃度は2~4で例年並みの値でした。なお、新河岸川水系では昨年、8㎎/lを超える地点が散見されています(注)。
・透視度 →前川では全地点で130cm以上でしたが、北川では下流に行くにつれ、透視度の数値が低くなりました。
・pH(中性=7、酸性≦7、アルカリ性≧7を示す) →例年と比較し、前川の全地点で9.5でした。なお、北川では7.5~8.0、新河岸川水系では昨年、7.4~7.8前後を示す地点がほとんどでした(注)。前川の数値がなぜ高いのか、原因は不明です。
・電気伝導度(EC;水に溶けている成分(イオン)の総量を示す。値が大きいほど水が汚れている) →全地点で200未満でしたが、北川では例年通りの数値でしたが、前川では昨年の平均値155→今年の平均値135と少なくなりました。その原因は不明です。なお、空堀川をはじめ新河岸川水系では昨年、700を超える地点も散見されています(注)。
・NO2-N(亜硝酸態窒素;川に流れ込む有機物(肥料など)の多さを反映する傾向がある) →例年同様、全地点で0.005~0.01でした。
・NH4-N(アンモニウム態窒素;下水、屎尿、工場排水などに由来し、これらの排水などの流入する汚れた水は高い値を示す。河川の上流水や湧水では0.05mg/l程度の値を、雨水で0.1~0.4mg/l程度を示す) →例年同様、すべての地点で0.2でした。
・水量 →測定誤差が大きいため、あくまでも参考値であると考えていますが、今年は水量が少なかったことがわかります。
参考までに、新河岸川水系水環境連絡会(主催者)への報告内容を掲載します →
参加していただいた皆様方、お疲れ様でした。(6月30日)
(注)法政大学小寺研究室「身近な水環境の全国一斉調査の水質分析結果から見た新河岸川流域の地域特性(9)」による →
ダウンロード - 061_e58b89e5bcb7e4bc9ae8b387e69699_e6b395e694bfe5a4a7e5ada6.pdf
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