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北山公園菖蒲田の水抜きについて

 希少種トウキョウダルマガエルの繁殖には、産卵からオタマジャクシの時期まで、水田のような水環境が存在することが必要です。北山公園では、これまでトウキョウダルマガエルなどの希少種が繁殖することのできる菖蒲田の水環境が維持されてきました。ところが、今年は6月の「菖蒲まつり」が終了後、早々に多くの面積の菖蒲田の水が抜かれました。水が抜かれた原因は、東屋に近い菖蒲田の内、一番東側の1枚について菖蒲の株分け(来年以降の花付きをよくするための株分け)を行うために水が抜かれたとのことですが、菖蒲田の構造上、東屋側の連続した7枚の菖蒲田について水が抜かれてしまったのです。水が抜かれた時期はトウキョウダルマガエルの繁殖の時期でもあり、トウキョウダルマガエルに甚大な影響があったのではないかと危惧しているところです。

 この問題について、9月3日に開催された「北山公園整備計画等意見交換会(市主催)」の場で活発な議論が行われたところですが(関連情報は9月4日付の当ブログを参照)、その後、北川かっぱの会の有志で質問事項と要望事項をまとめ、先週、市に提出しました。

→提出した質問事項と要望事項(wordファイル)

「20160921situmonntoyouboujikoudocx.docx」をダウンロード

 市への質問事項としては、①特定の菖蒲田1面の株分けを行うために、なぜ特定の1面だけ水を抜かずに7面にもわたる菖蒲田の水を抜くことになったのか、その原因について教えてほしいこと、②立派な菖蒲の花を咲かせることを優先し続けてきたことが、大量の化学肥料の投入による土壌の劣化を招き、結果として菖蒲の栽培方法に無理なしわ寄せがいっているのではないかという点について実情を教えてほしいこと、③7月上旬に北川かっぱの会のメンバーが現地を確認したところ、水路にはたくさんの水が流れていたものの、7面以外の菖蒲田も含めた菖蒲田全面に水がなかったが、その原因は何だったのか教えてほしいこと、をあげています。

 市への要望事項としては、①水を抜く田面を限定することや水を抜く時期を遅らせるなど株分けの計画を見直すこと、②一面ごとに水を抜くことができるよう水路の改善について計画し、予算を確保(長期にわたる改修を覚悟し、場合によってはボランティアの活用について検討)すること、③バックヤードに菖蒲田と同等面積の湿地を創出する案とする場合には、湿地が出来上がってトウキョウダルマガエル等の「希少種」の生息が確認できるまでは、7面にもわたるような菖蒲田の水抜きを前提とした株分けは行わないようにすること、④「菖蒲まつり」だけではなく、一年を通じて人が来てもらえる公園にするにはどうしたらいいのか、希少種が保全されていることが大前提で、その上で菖蒲も楽しむことのできる北山公園であるべきではないかなど点について、今後の意見交換会の中で議論を深めていくこと、をあげています。

北川かっぱの会では、今後、市と相談しながら改善策等について検討していきたいと考えています。(9月28日)

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