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北山公園整備計画意見交換会に参加しました

 9月6日(土)北山公園整備計画意見交換会(いわゆる「川端会議」)に参加しました。北川かっぱの会からは4名が参加しました。意見交換の主要なテーマは下記の4点です。

 まず1点目は、NPO birthが実施した「北山公園の野生生物に関する調査報告」についてです。北山公園には、トウキョウダルマガエルやシュレーゲルアオガエル、ニホンアマガエルなどの希少な動物、また希少な植物が生息、生育しています。これらを守っていくために、カエルについてはその生息環境を守っていくために継続的な調査を行っていくべきであること、公園やその周辺部を含めた水辺環境を守っていくこと、ウシガエルなどの外来生物を継続的に駆除していくことなどの点について意見交換が行われました。また、希少な植物については、菖蒲田について休耕田を設けること(市役所からの提案)、菖蒲田について土壌改良や草刈り、除草をする場合には、表層部をはぎ取る、希少種を除去しないなどのていねいな対応を行っていくなどの点について意見交換が行われました。

 2点目は、北川かっぱの会から中間報告を行った「アカミミガメ等の捕獲状況」についてです。当会から、しょうちゃん池で相変わらずアカミミガメを捕獲している状況にあること、カブトニオイガメ(外来生物で捨てられたもの)を捕獲したことなどについて報告を行いました(添付ファイル)。これについては、クサガメをはじめ、生き物にとって生息しやすい環境としていくために、池の改良(岸部にワンドのようなものをつくる)を行っていく必要があること、今後の捕獲は日光浴罠のようなものも検討していく必要があるのではないか、などの点について意見交換が行われました。

「20140906siryou.PDF」をダウンロード  「20140906gurahu.pdf」をダウンロード





 3点目は公園内でのボランティアによる水田耕作の可能性についてです。北山公園内には、現在、私有地での水田耕作、学校田での水田耕作が実施されていますが、私有地については所有者(耕作者)の高齢化、学校田については小学校が授業での耕作に消極的になっている現状があります。北山公園の水田の景観を守っていくためにも、希少種をはじめとした在来生物を守っていくためにも、市民が水田耕作を行っていく可能性などについて意見交換が行われました。市役所から、市民が水田耕作を行っている先進的な取組み事例として野山北・六道山公園の事例と茅ヶ崎里山公園(神奈川県)の事例報告があり、北山公園についての意見交換が行われました。これについては、まず市民組織を立ち上げ、市役所と協働しながら高齢な耕作者等から実技を学び、徐々に市民組織主導で自ら耕作を行っていくことを目指す方向となりそうです。実技を学ぶための時間はわずかしか残されていないことから、来シーズンからの実践を目指し、検討していくこととなりそうです。

 4点目は北山公園の水確保策について、意見交換が行われました。夏場の北川の流量を確保していくため、市役所から、現在、4月中旬頃~10月中旬頃に北川の取水堰より取水し北山公園に流している水について、北山公園に流量計を設置し、流量の増減と連携した取水を行っていくという提案がありました(取水ポンプについて、流量と連携した取水としていく)。これについては、夏の北山公園内の必要水量(水田、在来生物の生息などの観点)について精査していく必要があること、当面はコストのかからない方法(流水の堰の高さの調整など)での検討が必要なこと、北山公園内の冬場の必要水量(在来生物の生息のため)についての検証が必要なこと、……など様々な切り口で意見交換が行われました。北山公園の水確保策については、今後も川端会議での議論が続きそうです。

以上、今回も有意義な意見交換会であったと感じました。参加された皆様方、お疲れ様でした。(9月7日)

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