« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »

2011年6月

北川流域の放流コイについて

 北川など、身近な川で目にする(放流された)コイが、実は地域固有の生態系を脅かしているのをご存知でしょうか。昔から日本人に愛着のある魚として放流されていますが、ブラックバスなど外来魚と同様、地域にもともとすんでいる生き物(北川流域ではモツゴやトウヨシノボリ、オイカワ、ウキゴリなど)を駆逐する恐れがあります。昨年11月、北川の源流にある狭山公園「たっちゃん池」の掻い掘り(池干し)を実施しましたが、捕獲した魚の多くはオオクチバスと巨大なコイなどで、モツゴやトウヨシノボリは僅かな数しか確認することができないような状況でした。

 コイは雑食で、他の魚や貝、水草も食べ、体が大きく天敵が少ない上、汚れた水に強いため、国際自然保護連合(IUCN)が生態系に影響が大きい外来生物を定めた「世界の外来侵入種ワースト100」にも選ばれています。 →世界の外来侵入種ワースト100(ウィキペディア)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E4%BE%B5%E7%95%A5%E7%9A%84%E5%A4%96%E6%9D%A5%E7%A8%AE%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88100

 コイは過去二千年にわたり日本人に親しまれ、我々の生活と文化に深くかかわってきました。しかし、研究者によると、この間、改良種と野生種の交雑がおこってきたと思われます。一説によると、日本在来の野ゴイは、琵琶湖北部などの一部の地域でしか確認されていないとのことです。

 放流ゴイの生態系への影響ですが、池などにコイが大量に導入されると、底泥の撹乱や多量の排泄物によって水が濁り、透明度の高い水を好む魚類や沈水植物の生育に悪影響を及ぼすと考えられ、さらに栄養塩類の増加に伴ってアオコなどの植物プランクトンが発生しやすくなることがわかっています。

 北川かっぱの会では、地域本来の生物多様性を維持していくことの重要性と、コイが導入された経緯や生態系への影響を考慮すれば、コイは駆除対象となって然るべきであると考えます。日本庭園など観賞用として管理されている水域ではコイが生息していてももちろんかまわないと考えます。しかし、在来生物を保全していこうとする池や川では、オオクチバス同様、放流ゴイの駆除を進める必要があると考えます。(6月26日)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

6/25の北山小・ホタル観察会は決行します

本日6/25のホタル観察ですが、いちおう予定どおりですすめたいと思っています。
ただし、小雨の天気予報ですが決行する予定です。
ホタルは遅れ気味ですが、一作日はでていました。

集合:18時 狭山公園管理所前です。(6月25日)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

大槌町漁港を救おう!

新河岸川水系水環境連絡会 菅谷代表より、以下の連絡と添付ファイルが届きましたのでアップします。

東日本大震災で壊滅的な被害を受けた大槌町の漁港を「南部鼻曲がりの鮭」を購入予約することにより、救おうというものです。私は昨日まで1週間、被災地(宮城県名取市、七ヶ浜町、松島町)で被災された方々の住宅再建の相談を行ってきたのですが、生活の糧を失った漁業や農業などに従事されていた方々の収入を確保していくことが、個々の家族にとっても、地域社会にとっても極めて重要な問題であることを改めて感じざるを得ませんでした。どうか一人でも多くの方々のご協力をお願いいたします。

添付ファイル「oodutiby_ken20110622.doc」をダウンロード
++++++++++++++++++++++

皆様へ

先般御話を差し上げた、岩手県大槌町への支援プロジェクトが纏まりましたのでお知らせいたします。
大槌町職員と大槌漁協の青年部が中心になり大槌漁港の復興への第1歩とした「南部鼻曲がりの鮭」の取り組みです。是非、皆様のネットワークにこのプロジェクトの発信をお願いします。

このプロジェクトが復興へのモデルプロジェクトとして、更に多くの漁港と市民繋ぎ合い、早く復活の手段として全国に拡大していく事を念じています。

お手数を御掛け致しますが是非ご協力をお願い致します。

菅谷 輝美

| | コメント (0) | トラックバック (0)

8月までの活動予定

今年は八国山や北川の昆虫やホタル、花など例年になく出現や開花が遅れています。昨年の猛暑や今年の春の低温、あるいは5月以降の長雨が影響しているのかもしれません。

さて、8月までの活動予定を掲載します。北山わんぱく夏まつりは8月7日(日)です。皆様の参加をお待ちしております。

6月25日(土) 18:00~20:00頃 北山小土曜講座・ホタル観察会(狭山公園パークセンター前集合、雨天中止)

7月 9日(土) 9:00~11:00頃 定例川そうじ(北山小正門前集合)

7月10日(日) 13:00~15:00頃(確定) かっぱ通信89号・印刷、発送作業(廻田公民館)

7月16日(土)(確定) 5:00~7:30 北山小・八国山虫取りハイク(北山小正門前集合、雨天中止)

7月16日(土) 15:30頃~17:00 八国山+北山公園「見どころマップ」編集委員会 →興味のある方はメールやコメントでご連絡ください(7/3情報を追加)

7月16日(土) 17:00~18:00頃 ブラックバス等防除情報交換会 →興味のある方はメールやコメントでご連絡ください(7/3情報を追加)

7月23日(土) 13:30~15:30(修正後) 夏まつり実行委員会(MARU茫々亭;実行計画の詳細について検討予定)

7月30日(土) 狭山公園懇談会(西武狭山丘陵パートナーズ主催)に参加予定

8月 6日(土) 13:30~17:00頃 夏まつり準備 →サポーター求む!

8月 7日(日) 10:00~16:00 第16回 北山わんぱく夏まつり →詳細については、今後順次お知らせする予定です。 →サポーター求む!

8月13日(土) 9:00~11:00頃 定例川そうじ(北山小正門前集合)

8月20日(土) 午後~21:00 みどりの楽校探検キャンプ →詳細については検討中

以上(6月19日)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

オオフサモ駆除から1ヶ月の状況

Dscf0553 Dscf0554  北川の「オオフサモ」を試験的に駆除してから、約1ヶ月が経過しました。6月12日(日)、その後の状況についてチェックしてきました。

 まず、縄文宅部橋から少し下流の地点ですが、幸いにして「オオフサモ」は繁殖していませんでした(写真上)。その上流、多摩湖町の大野鮮魚店付近では、残念ながら、「オオフサモ」が繁殖していました(写真中)。その護岸では、陸地で「オオフサモ」が繁殖していました(写真下;1ヶ月前に駆除した「オオフサモ」をストックしていた場所)。

 Dscf0555 「オオフサモ」はやはり丁寧に駆除していく必要がありそうです。仮に丁寧に駆除したとしても、その後繁殖してしまう、あるいは破片が流れ着いた他の場所で繁殖しまうことが多々ありそうです。北川かっぱの会では、試行錯誤を繰り返しながら、今後も北川の清流復活を目指し、「オオフサモ」の駆除を行なっていく予定です。(6月15日)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

6/5水質調査結果の概要について

6月5日に実施した水質調査(北川+前川)の結果を報告します(エクセルの添付ファイル)

「11suisitutyousa.xls」をダウンロード

(主催者への報告文書はこちら→水底生物や植物の観察記録も添付)「suisitu_2011houkoku.xls」をダウンロード 

北川を中心に、いくつか気づいた点を記載します。

① 特に昨年と比較し、全般的に水量が多かった(結果として流速も大きかった)。そして透視度がとても高かった(ほとんどの調査ポイントで1m以上)。また、水温が低く、亜硝酸(NO2-N)のランクが1つ低い調査ポイントがほとんどだった。これらの結果は、調査の直前まで例年になく雨量が多かったことが影響しているのではないかと思われます。

② 北川のCOD濃度については、例年と大きな差はないが、ここ3年間、狭山公園内の結果が4ppmと安定した傾向にある(他の調査ポイントは2ppm)。狭山公園内では有機物の多いことが影響している可能性もあります(透視度も他のポイントと比較し低い値となっている)。なお、今年は前川の第3前川橋のCOD濃度が8ppmと高い傾向にあった。何か特殊な事象が影響している可能性もあると考えられます。

③ アンモニウム(NH4-N)については、例年とおりの傾向だった。

④ 電気伝導度は、例年よりやや低い値を示す調査ポイントが多かった。

⑤ 水底生物については、例年とほぼ同様なものが見られた。

以上ですが、データの読み方は様々な視点から行なう方がいいと思いますので、お気づきの点があれば、コメントしてください。(6月12日)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

身近な川の一斉調査に参加しました

 6月5日(日)、「全国身近な川の一斉調査」に参加しました。当日は薄曇の中、8名で、北川かっぱの会が担当する北川5ヶ所、前川5ヶ所の合計10ヶ所の水質等を調査しました。

 当日は、まず3グループに分かれ、定点観測点10ヶ所の水温や流れ幅、水深、流速の計測を行い、水を採取しました。また、観測地点の水底生物についても調べました。その後、採取した水を公民館に持ち寄り、パックテストでCOD濃度やpH(酸性度)、亜硝酸濃度、アンモニウム濃度の分析を行うとともに、電気伝導度と透視度の測定も行いました。

 全般的には、例年と比べ水量が多かったためか、透視度の高い地点が多く、また一部の地点を除きCOD濃度の値が低い等の傾向にあるように思われました。なお、詳細な測定結果については、6月12日(日)頃、かっぱブログにアップする予定です。 参加していただいた皆さま方、お疲れさまでした(6月5日)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

八国山・北山公園見どころマップ・初夏編の掲示を開始しました

030 6月4日(土)、北山公園に設置の「水と緑の掲示板」の掲示内容を更新しました。「八国山・北山公園見どころマップ」について、春編から初夏編に衣替えした他、カエルの記事を掲載しました(写真参照;なお、パソコンで閲覧の場合、画像をクリックすると画像が拡大表示されます)。編集にご協力いただきました「八国山たいけんの里自然部会」の皆様方、本当にありがとうございました。

 「八国山・北山公園見どころマップ」については、今後、夏編、秋編、冬編などの作成を行い、年度末の3月には、「東京ガス環境おうえん基金」の助成金を活用した紙ベースのもの(「北川流域マップ」と同様の仕様)を作成していく予定です。(6月4日)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

6/5(日)は「全国の川・一斉調査」です

 6月5日(日)、北川と前川の定点観測点10箇所で水質調査を実施します。調査項目は、COD濃度、アンモニウム濃度、亜硝酸濃度、ph値、透視度などです。併せて水底生物の調査も実施予定です。簡単なテストで水の現状がおもしろいようにわかります。小学生なども環境の現状について、楽しく学ぶことができます。どなたでも参加可能です。集合は廻田公民館集会室9:00です(なお、例年10:30頃より、試薬等による分析がはじまりますので、この頃からの参加も歓迎します)。12:00頃、終了予定。雨天決行です。(6月1日)

(参考)昨年の結果について、以下に記します。

「10suisitutyousa.xls」をダウンロード

北川を中心に、いくつか気づいた点を記載します。

① いつもの年と比較し、全般的にCOD濃度が高かった。特に北川の「前川合流前」ポイントが高かった。「しょうぶまつり」の影響があるのでしょうか? また、北川も前川も源流部に近いポイントのCOD濃度がやや高い傾向にある(ここ数年と比べて)。今年は調査前の期間の雨量が少なく、全般的に水量が少なかったことも影響しているか?

② 電気伝導度について、狭山公園内は例年とおりの値だったが、大堰下流ポイントから下流部分の値が高い。電気伝導度は、不純物(無機イオン)が多いと数値が高くなる傾向にあるので、何らかの影響があったものと考えられる。

③ 透明度について、今年度はかなり低い傾向にあった。特に、狭山公園51cm、大堰下61cm、北山公園親水広場前30cm、前川合流前51cmが例年と比べ、かなり低い(なお、前川合流後は今年透明度が高かった前川中流以降の水が混じったため、108cmだった)。この点についても、今年は調査前の期間の雨量が少なく、全般的に水量が少なかったことが影響しているか?

④ NO2-N、NH4-Nについては、ほぼ例年とおりの傾向だった。

⑤ 今年から初めて流量の計測を行なったが、不慣れなため、結果の評価は注意すべきと思われるが、大堰で北山公園へ水を揚げている傾向が見て取れる結果となった(グラフを参照)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2011年5月 | トップページ | 2011年7月 »