北山公園「しょうちゃん池」の掻い掘りの報告
3月20日(土)、北山公園「しょうちゃん池」の掻い掘りを実施しました。
当日は朝から晴れ渡り、また気温も高めで、絶好の掻い掘り日和となりました。主催者の東村山市(市職員のボランティアも含む)や北川かっぱの会、東村山二中科学部のメンバー、投網師?である調布の飯島さん、カメの研究をしている明大の田村さん、トンボ類研究家であるNPOバースの中川さん、また手賀沼水生生物研究会の藤森さんや井の頭かんさつ会のメンバー、……など約50名の方の参加を得ることができました。
池の水は前々日の木曜日から抜き初め、極めて水位の低い状態で金曜日の夕方を迎えましたが、思ったよりも「湧水」の流入が多く水位が上がってしまい、当日の朝よりポンプで排水したものの、なかなか水位が下がりませんでした。そんな中、初めは「追い込み漁」のような形で魚を追い込み、大型のコイを初めとして魚の捕獲を開始しました。お昼前には排水ポンプも増設され、あっという間に「干潟」のような状態になりました。このような状態になると、おもしろいように魚類等を捕獲することができるようになりました(魚はヘドロで苦しそうだったが)。排水ポンプの稼働が困難となった13時前まで、約3時間にわたり魚類等の捕獲を行いました。捕獲した魚類等は計測後、隣接の池に放流しました(在来種)。
今回の「掻い掘り」で捕獲した魚類等は、モツゴ約2200尾、ギンブナ約500尾、タモロコ約80尾、トウヨシノボリ約40尾、コイ約40尾(最大全長80㎝、60~70㎝クラスのものが多かった)、アメリカザリガニ36尾、スジエビ33尾、ヌカエビ2尾、ドジョウ6尾、オイカワ1尾、オオクチバス3尾(40㎝クラス←3/23訂正)、ワタカ1尾、ライギョ1尾、タニシ約100、ウシガエル2、ミシシッピアカミミガメ4、クサガメ1、ヤゴ類(シオカワ4、シオカワ属1、ユシアキ12、オオヤマ23)でした(魚等の計測をしてくださった飯島さん、ヤゴ類の同定をしていただいた中川さん他、関係者の皆さま、本当にありがとうございました)。水を抜けきれなかったことから、特にモツゴやギンブナ、ドジョウ、カメ類など捕獲した個体数以上のものが残っていたのではないかとも思われます。また、捕獲したオオクチバスの胃の内容物を調べたところ、ギンブナが出てきました(市役所提供情報)。なお、捕獲した魚類等の詳細(体長等)については、今週末の27日頃、ブログに掲載する予定です。
結果から、40㎝クラス(3/23訂正)の大型のオオクチバスがいたのにもかかわらず、思いの外小さいサイズのオオクチバスがいなかったこと(理由については吟味していく必要がありますが…=3/23修正)、ブルーギルが確認されなかったこと、思いの外モツゴやギンブナなどが多かったこと等は幸いでしたが、本来、琵琶湖周辺に生息する「ワタカ」や外来種の「ミシシッピアカミミカメ(左写真)」等がいること自体が問題と考えられます。コイについても、出生は明らかではありませんが、最大体長80㎝程度の個体が池にいたこと自体が大きな問題点であると考えられます。
今回の調査結果をふまえると、今回の掻い掘りで、在来種を保護していく上で、オオクチバスや大型のコイを捕獲した意義はとても大きかったと思われます。しかし、池の水を完全に抜けきることができなかったこと(今後の反省材料)、他の池では掻い掘り後、オオクチバス等を密放流する者がいる例が多いことから、今後も継続して「しょうちゃん池」を見守っていく必要があると考えます。そして、必要があれば、何年か後に再度「掻い掘り」を行っていく必要があると感じました。当日は読売新聞やJ:COMの記者も来場するなど、極めて注目度の高いイベントとなりました。市役所とうまく連携することができた点が今回の成功の最大のポイントと考えますし、何よりもこの点が全国にアピールするに値する点と考えます。北川かっぱの会としては、今後も市役所と連携しながら北山公園の環境保全活動に取り組んでいきたいと考えています。
参加していただいた皆さま方、本当にお疲れさまでした。(3月21日)
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